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<title>葛布工房おかみさんの部屋</title>
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<title>春過ぎて・・・</title>
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<description>・・・「春過ぎて・・・」の歌が、布を草原の上に干している場面を歌ったものであるこ...</description>
<content:encoded>&lt;p&gt;&lt;a href=&quot;http://kuzufu.cocolog-tnc.com/photos/uncategorized/2010/02/21/photo.jpg&quot;&gt;&lt;img alt=&quot;Photo&quot; title=&quot;Photo&quot; src=&quot;http://kuzufu.cocolog-tnc.com/blog/images/2010/02/21/photo.jpg&quot; width=&quot;300&quot; height=&quot;216&quot; border=&quot;0&quot;  /&gt;&lt;/a&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;br /&gt;
・・・「春過ぎて・・・」の歌が、布を草原の上に干している場面を歌ったものであることの根拠となる資料をもう一つあげる。&lt;br /&gt;
この絵は、大和名所図会 （やまとめいしょずえ　寛政三年 1791年刊　秋里籬島・著 竹原春朝斎・画）という江戸時代中期のものである。&lt;br /&gt;
タイトルは、「ならのさらし場」、画面中央の向こう側の山がかすが山、手前がわかくさ山である。右側には大仏、二月堂の字も見える。&lt;br /&gt;
中央を流れる川は、おそらく佐保川であろう。&lt;br /&gt;
わかくさ山は、今と同じ木がない草山、春日山も木立はまばらである。これと同じように、東海道53次の版画を見ても、山に描かれた木は数えるほどしかなく、疎林といってもよい景色が描かれている。また、京都などもよほど早い時代から四方の山ははげ山だったと聞いた事がある。みな、燃料として伐採されていたのである。石油に依存する前は、人間の主なエネルギー源は木を燃やすことだったのだから、村や都市の周囲の山ほどはげ山であった可能性は高いのである。&lt;br /&gt;
従って、現代の方がよほど木の大きさも数も多いのではないかと思う。&lt;br /&gt;
さて、この絵に描かれている場所は、今は世界遺産まっただ中の奈良の大仏殿の少し北を走る、佐保川周辺である。川の所どころさらし場が設けられ、下帯姿の男達が立ち働いている。のどかに見えるが、実際はかなりの重労働であろう。&lt;br /&gt;
生平を臼で搗き、川で洗って草地に乾す。その上から灰の上水液をひしゃくでまんべんなくかけている様子が見て取れる。&lt;br /&gt;
画面左下一面に乾し広げられた布の作る風光は、持統天皇が詠んだそのものではなかっただろうか？&lt;br /&gt;
布は、灰の上水液（アルカリ性）の効果のみならず、草から出る二酸化炭素でもまた漂白されたのであることが別の書物に記されていた。&lt;br /&gt;
それにしても、この絵の中には当然のことながら車が一台も見あたらないし、人家もほとんどない。空気が澄みきっている。やかましい喧噪もない。誠に、のどかで健康的な風景である。&lt;/p&gt;</content:encoded>



<dc:creator>大井川葛布　女将の部屋</dc:creator>
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<item rdf:about="http://kuzufu.cocolog-tnc.com/blog/2010/02/post-ebf4.html">
<title>春過ぎて・・・</title>
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<description>　何故私が、「春過ぎて・・・」の解釈に異説を唱えるようになったのか、その根拠とな...</description>
<content:encoded>&lt;p&gt;　何故私が、「春過ぎて・・・」の解釈に異説を唱えるようになったのか、その根拠となったいくつかの資料を載せる。&lt;br /&gt;
　まず、月ｹ瀬村教育委員会発行の「奈良さらし」という冊子に紹介されていた文章と写真を紹介する。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;晒し行程&lt;br /&gt;
糊抜き　　〜略〜&lt;br /&gt;
釜で炊く　①　大釜に水２００立に苛性ソーダ５００g程入れて沸騰させる。&lt;br /&gt;
　　　　　②　その中へ布２０疋分を入れ1時間ほど浸ける。その間数回撹拌して天地返しする。&lt;br /&gt;
　　　　　③　取り出した反布は十分水洗いして草原に広げて乾す。完全に乾かすことが必要である。&lt;br /&gt;
この後、晒すこと、釜入れ晒しの繰り返し、希硫酸溶液で中和、糊づけ、糊はり、仕上げ　と続くのでるが、糊づけではまたも「布を拡げてたたみ直す。これは普通、外の草原の上で地に触れないようにするので、立作業である。」とある。&lt;br /&gt;
　このように「草原で乾す」ということばが2カ所もあるのである。&lt;br /&gt;
そして、実際に草原で乾している写真がこれである。&lt;a href=&quot;http://kuzufu.cocolog-tnc.com/photos/uncategorized/2010/02/12/img_0002.jpg&quot;&gt;&lt;img alt=&quot;Img_0002&quot; title=&quot;Img_0002&quot; src=&quot;http://kuzufu.cocolog-tnc.com/blog/images/2010/02/12/img_0002.jpg&quot; width=&quot;300&quot; height=&quot;215&quot; border=&quot;0&quot; style=&quot;float: left; margin: 0px 5px 5px 0px;&quot; /&gt;&lt;/a&gt;&lt;br /&gt;
このように、「春過ぎて・・・」の中の「衣」を幣帛ととれば「衣乾したり・・・」は自ずとこのような風景だったと思われるのである。もっとも、奈良晒しの源流は室町時代ぐらいまでしかさかのぼれないので、「春過ぎて・・・」が歌われた時代とは大分ずれがある。奈良の商業の一躍を担って生産が大規模になるにつれ、奈良晒しの名が有名になって今も伝わっているわけだが、奈良時代はまだ商業の概念がなく、小規模に各家々でこのような風景が見られたことは想像に難くないのである。&lt;/p&gt;</content:encoded>



<dc:creator>大井川葛布　女将の部屋</dc:creator>
<dc:date>2010-02-12T23:24:23+09:00</dc:date>
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<title>萬葉集　春過ぎて・・・</title>
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<description>春過ぎて　夏来たるらし　白妙の　衣乾したり　天の香具山 　　　　　　　　　　　　...</description>
<content:encoded>&lt;p&gt;春過ぎて　夏来たるらし　白妙の　衣乾したり　天の香具山&lt;br /&gt;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　持統天皇&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;以下は私のこの歌に対する解釈&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;どこで歌われたか&lt;br /&gt;
　持統天皇が国見をするために天の香具山の頂上に立って、高天原廣野（藤原宮）を見渡して歌ったもの。&lt;br /&gt;
季節はいつか&lt;br /&gt;
　初夏、若草の頃。花が咲いてしまっては、布をその上に広げ乾したとき、花粉で布を汚してしまうので、開花前の5〜6月か？&lt;br /&gt;
どんな情景を詠んだのか&lt;br /&gt;
　飛鳥川の周りの布干し場である草原で、大麻または梶布を反物のまま幾条も草の上に並べ乾し、白く漂白させている情景。草から発散される二酸化炭素で漂白した。これは、夏一番に行う作業であったと思う。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;つまり、この歌は元祖奈良晒しを詠んだものであったと思うのである。&lt;br /&gt;
香具山から見渡せる大和三山に囲まれた広大な平地。そこを流れる飛鳥川。川の周りは廣い草原が広がっている。その上に長々と幾条にも敷き並べられた布。輝く川の水、緑の草原と白い布の色の対比が美しい視覚的な歌である。そしてこの風景は、夏にしか見ることが出来なかったことが歌から分かるのである。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　香具山の頂上から私も国見をしてみたが、今は木立が邪魔して見渡せなくなっている。当時は國中は当然のこと、遠く二上山や生駒山のあたりまで見渡せる眺望が確保されていたであろう。&lt;br /&gt;
　&lt;/p&gt;</content:encoded>



<dc:creator>大井川葛布　女将の部屋</dc:creator>
<dc:date>2010-02-01T09:00:00+09:00</dc:date>
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<title>萬葉集　春過ぎて・・・</title>
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<description>「春過ぎて・・・」の歌の前にはこんな詞書きがある。 藤原宮御宇天皇代　ふじはらの...</description>
<content:encoded>&lt;p&gt;「春過ぎて・・・」の歌の前にはこんな詞書きがある。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;藤原宮御宇天皇代　ふじはらのみやにあめのしたしろしめししすめらみことのみよ〜と読む。&lt;br /&gt;
　藤原の宮とは、今もその跡が残る奈良県大和三山（畝傍山、耳成山、天香具山）に囲まれた一帯で、創建は600年代の末、発案が天武天皇で実行はその奥さんである持統天皇である。&lt;br /&gt;
「あめのしたしろしめす」とは、国を統治するという意。「しろしめしし」は「しろしめす」という動詞の連用形に過去の助動詞「き」の連体形「し」がついた形。ちなみに、「しろしめす」というのは、神意を受けて統治することを指し、武力をもって恐怖政治的に統治するのとは全く次元が違うらしい。&lt;br /&gt;
「すめらみこと」は、現代では「てんのう」と発音されるが、この時代はすめらみことという呼び方が普通であった。&lt;br /&gt;
　さて、では藤原宮で国家を統治したのは誰かというと、宇野讃良（うののさららの）媛皇子、後に持統天皇と呼ばれる辣腕の女帝である。しかし、持統天皇というのは、この天皇が昇天されてから後につけられた漢風の尊称である。&lt;br /&gt;
 &lt;br /&gt;
それともう一つこんな詞書きがある。&lt;br /&gt;
高天原廣野姫天皇　たかまのはらひろのひめのすめらみことと〜と読む。&lt;br /&gt;
　「たかまのはらひろの」とは、藤原宮の別の呼び方であったと思われる。&lt;br /&gt;
　　当時は広大な湿地であった所を造成して、宮が作れるほどの平地を作り出したのであるから、まさに神業、高天の原と呼ぶにふさわしい所であったに違いない。&lt;br /&gt;
　「ひめのすめらみこと」とは、文字通り女帝のこと。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　それでは、古典の教科書には必ず載っている有名な持統天皇の歌を次に記す。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;春過ぎて　夏来たるらし　白たへの　衣ほしたり　天の香具山&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;萬葉集は全て漢字で書かれているので、原文を記すとこうなる。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;春過而夏來良之白妙能衣乾有天之香來山&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　春過而は、はるすぎてと読む。表意的に漢字を用いている。&lt;br /&gt;
　夏來は、なつきたると読む。「たる」は、もんじが用いられていない。&lt;br /&gt;
　良之は、らしと読む。表音的に漢字が用いられている。ここでは、助動詞。&lt;br /&gt;
　白妙能は、しろたえと読む。白く柔らかい布の意。古来木綿（ゆふ）ではないかとされてきた。ゆふとは、梶の木の繊維で織られた布のこと。「あらたへ」ともよばれる。現在は、梶布（かじふ）太布（たふ）ともいう。&lt;br /&gt;
　衣は、ころもである。飛鳥資料館では、この歌の紹介として着物を竿に干している絵を展示してあったが、おそらく間違いであろう。わたしは、ここでいう衣は、布（反物）であったと思う。&lt;br /&gt;
　乾有は、ほしたりと読む。表意的に漢字を用いている。&lt;br /&gt;
　天之香來山は、あまのかぐやまと読む。この山はなぜことさら天之（あめの）が頭についているのだろうか。古来香具山は、太占（ふとまに）という占いによって神意をはかるところであった。この占いに使われるのが香具山で生け捕りにされた真雄鹿（まおしか・雄の鹿の意）の肩胛骨と、香具山でとれた天之ははかという桜の木の皮であった。天之ははかを燃やして鹿の肩胛骨を焼き、そこに現れたひび割れを見て、神意を占ったらしいが、どこにどんなひびが入ればどういう意味になるのか今では不明である。このように、神意をはかる神聖な山であったから、天界により近いとの意味で天之が頭につけられたと思うのである。次に、香具はものが焼けるときの臭いをかぐの「かぐ」である。ははかを焼き、熱せられた骨から立ち上る臭いをかぐのであろう。従ってここは、表意的に漢字が用いられていのである。&lt;br /&gt;
&lt;/p&gt;</content:encoded>



<dc:creator>大井川葛布　女将の部屋</dc:creator>
<dc:date>2010-01-31T16:19:38+09:00</dc:date>
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<title>たらよう</title>
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<description>先日のたらようについて、自分は葉の表か裏に墨で文字を書いて記録したのだと思ってい...</description>
<content:encoded>&lt;p&gt;先日のたらようについて、自分は葉の表か裏に墨で文字を書いて記録したのだと思っていたが、事実はもっと不思議な事であったので、ここに訂正する。&lt;br /&gt;
　&lt;br /&gt;
考えを直すに至った文章を百科事典の中に見つけたので下に記す。&lt;br /&gt;
日本百科大事典　小学館　昭和39年　初版&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;たらよう&lt;br /&gt;
モチノキ科の常緑高木。&lt;br /&gt;
我が国南西部の山地に自生し、また庭樹としても栽培される。&lt;br /&gt;
高さは10mにも達し、互生する葉は大きく、長楕円形をし、かたく厚い皮質で、表面は光沢のある濃緑色、裏面は淡緑色をしている。&lt;br /&gt;
長さ15cm内外、幅4〜5cm以上にもなり、ふちにはとがった鋸歯（きょし）があるのでノコギリシバともいわれる。&lt;br /&gt;
この葉をとってかわかしたり、火を近づけて熱すると黒褐色に変わり、またマッチの軸などで葉の裏面をこすると、その部分が黒褐色となる。&lt;br /&gt;
おそらく細胞の死んだ部分で酸化酵素が働くためと考えられるがくわしいことは明らかでない。&lt;br /&gt;
このようなことから絵がかける葉というのでエカキノキともよばれる。&lt;br /&gt;
葉の黒変現象は、ヤシ科のバルミラヤシ（バイタラヨウともいう）で古くから知られ、インドでは、その葉に教典を書き写して黒変させたといわれ、たらようという名は、バイタラヨウの名に比較して名付けられたといわれている。&lt;br /&gt;
　〜後略〜&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;上記のように、たらようの葉にマッチの軸のようなものでこすって黒変させながら字や絵をかいたのであったという。&lt;br /&gt;
紙や墨が貴重だった時代、あるいはもっと前のそれらが伝わる以前は、この葉とちょっとした小さな木の軸のようなものがあれば記録できたわけである。&lt;br /&gt;
残念なことに葉っぱは長い歴史の中で全て分解してしまい、今は一枚も残っていない。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;br /&gt;
この百科事典は、昭和39年初版の古いものである。全20巻ほどあるのだが、いつも捨てよう捨てようと思いながら、捨てられない。なかなかしっかり説明してあるし、当時の写真などが載っていて貴重だからだ。&lt;br /&gt;
&lt;/p&gt;</content:encoded>



<dc:creator>大井川葛布　女将の部屋</dc:creator>
<dc:date>2010-01-27T11:58:50+09:00</dc:date>
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<item rdf:about="http://kuzufu.cocolog-tnc.com/blog/2010/01/post-a1cc.html">
<title>萬葉集　春過ぎて・・・</title>
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<description>　去年の4月7日に、持統天皇御製「春過ぎて・・・」が歌われた場面を検証したく藤原...</description>
<content:encoded>&lt;p&gt;　去年の4月7日に、持統天皇御製「春過ぎて・・・」が歌われた場面を検証したく藤原宮へ行ってきたと書いてから一年近くにもなろうとしている。この間書こう書こうと思いながら自分の考えに確証を得ず、徒に時を経てしまった。しかし、この度漸くこの歌についての仮説を書く準備が整ったので、まとめてみることにする。&lt;br /&gt;
　この歌には、萬葉集巻第一　28　&lt;br /&gt;
　　　　　　　藤原宮御宇天皇代　&lt;br /&gt;
　　　　　　　　　　　天皇の御製の歌&lt;br /&gt;
　　　　　という詞書きがつけられている。&lt;br /&gt;
　まず、「萬葉集」の読み方であるが、一般には「まんようしゅう」と発音されており、私も中学高校時代はずっと「まんようしゅう」と教わってきた。しかし、萬を「よろず」と発音し、葉を「は」と発音する方が当時の言葉の感覚に忠実であると思う。何故なら、万葉集の歌は全て和語で出来ているからだ。&lt;br /&gt;
　和語とは上古から発生音として日本人が口の端にしてきた言葉であり、歌は全て和語で作られている。&lt;br /&gt;
　それに対して漢語は漢字を輸入して後の言葉である。&lt;br /&gt;
　現代に生きる我々も和語と漢語を上手にミックスさせた言語環境の中で暮らしている。漢字が伝わった当初、その漢字本来の発音は外来語として知的で進んだ文化の音として受け入れられたことであろう。それは、今から約1200年前の事である。だから漢語は、発音しても文字に書いても知的で硬質な感じがする。漢字はそれから徐々に和語に同化というか、和語にすりあわせられて書文字の基礎をなした。しかし、漢字が取り入れられても日本語が基本的に変わらなかったのは、和語というオーラルな世界がしっかりしていたおかげである。つまり、我々が日常使っている「あいうえお・・・」という４８音、この発音が上古からしっかり根付いており、現代に至るまで変わらず発音し続けているという事実と、日本語の独特な文法によって、どんな外来語でも取り込み、自国の文化にまで昇華出来るのである。&lt;br /&gt;
　次に、「葉」について考察する。葉については現在三つの見解がある。&lt;br /&gt;
　一は、「言の葉」すなわち歌そのものとする説&lt;br /&gt;
　二は、葉を「世」の義にとり、「萬世」の意とする説&lt;br /&gt;
　三は、木の葉そのものとし、木の葉をもって歌にたとえたとする説　　　&lt;br /&gt;
この三つである。&lt;br /&gt;
　私は、一と三をとりたい。理由は至って簡単、古人は文字を木の葉っぱに書いていたからである。&lt;br /&gt;
　去年奈良の東大寺に行ったときの事である。二月堂の休憩所でお茶を飲んでいると、あるおじさんから声をかけられた。彼は、近鉄を退職後ボランティアで東大寺の案内を個人的にしているのであった。&lt;br /&gt;
　「うちでおっても女房と二人きりでしんきやさかい、こうやって出てきているのや」&lt;br /&gt;
私と娘そしてもう一人そこにいた日本大好きのドイツの中年女性は、その日のおじさんの格好のお客となった。&lt;br /&gt;
　おじさんがガイドしてくれた最初の所が、休憩所を出たすぐの所にある大木の下であった。おじさんは、その葉っぱを一枚私に手渡して、こう言った。&lt;br /&gt;
　「この木は『たらよう』いうて、昔の人がふみを書いたものやったんや。昔は、紙が貴重やろ。そやから、一般には紙の代わりにこういう葉っぱに字を書いたんや。記念に一枚持って帰り。」&lt;br /&gt;
　おじさんからもらった「たらよう」という葉っぱは、なるほどしっかりした葉っぱで少しの摩擦くらいでは破れない。家に持ち帰って実際に筆で字を書いてみると、とてもうまく書けたうえに時間が経過してもあまり変質しない。その葉っぱは、半年ほど私の事務机の引出の中で時を過ごし、見事に情報伝達の役割を果たしたのであった。&lt;br /&gt;
　その後、おじさんはしばらくあちこちと案内してくれた後、謝礼もとらず名前も告げずに講堂跡に消えたのだった。&lt;br /&gt;
　このことがあってから、私は「言の葉」とか「萬葉」の「葉」は、古人が歌を木の葉に書いていた事実が底流となり、徐々に言葉や歌そのものを表す意味の転化していったものだと確信するのである。&lt;br /&gt;
　萬葉集に収められた約４５００首の歌は、おおかたが葉っぱに書かれて編者の元に運ばれ、編集作業がされたのではなかったか。葉っぱを手に取るかさこそという音が聞こえてきそうである。&lt;br /&gt;
　さて、それでは「萬葉集」を「マンヨーシュー」ではなく何と呼ぶべきか。「よろずはあつめたる」とでも呼ぶべきか？全語、和語（やまとことば）で書かれた本のタイトルのみが漢語であるというのもちょっと私としてはすっきりしないが、萬葉集（まんようしゅう）はすでにまんようしゅうで定着している。「たくさんのことが書かれた葉を集めたもの」という意味の底流を意識しつつ、ここはやはり「まんようしゅう」と発音しよう。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;&lt;br /&gt;
&lt;/p&gt;</content:encoded>



<dc:creator>大井川葛布　女将の部屋</dc:creator>
<dc:date>2010-01-25T23:47:09+09:00</dc:date>
</item>
<item rdf:about="http://kuzufu.cocolog-tnc.com/blog/2009/10/post-b4ab.html">
<title>母を想ふて作れる歌</title>
<link>http://kuzufu.cocolog-tnc.com/blog/2009/10/post-b4ab.html</link>
<description>猛々し　母の仮面を剥ぎむけば 心に大きな悲しみあり 我母の　母となりて 抱き守ら...</description>
<content:encoded>&lt;p&gt;猛々し　母の仮面を剥ぎむけば&lt;br /&gt;
心に大きな悲しみあり&lt;br /&gt;
我母の　母となりて&lt;br /&gt;
抱き守らむ&lt;/p&gt;</content:encoded>



<dc:creator>大井川葛布　女将の部屋</dc:creator>
<dc:date>2009-10-17T07:43:00+09:00</dc:date>
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<item rdf:about="http://kuzufu.cocolog-tnc.com/blog/2009/10/post-a8ea.html">
<title>琵琶の葉染め</title>
<link>http://kuzufu.cocolog-tnc.com/blog/2009/10/post-a8ea.html</link>
<description>　教室生のIさんが、勤務先の会社の人から琵琶の葉をもらったという。彼女は今ちょっ...</description>
<content:encoded>&lt;p&gt;　教室生のIさんが、勤務先の会社の人から琵琶の葉をもらったという。彼女は今ちょっとした染めブームを起こしていて、自宅マンションの台所でピーナッツの皮を煮出したり、黒豆を煮た汁で染めてみたりと、なかなか楽しそうである。また、その都度私に見せてくれる染まった色が、何ともはんなりした色でとても良い。&lt;br /&gt;
　その彼女が、今度は琵琶の葉染めをやりたいというので、早速私は近所に琵琶の木を探しに出かけた。あてにしていた琵琶の木のある近くの家には、あっさり断られ、さてどうしたものかと自転車で大井川河川敷のほうまでいってみた。しかし、目指す琵琶の木は見あたらない。帰り道、お水神さんとみんなから呼び慕われている祠の横を過ぎるとき、「琵琶の木見つけさせてね」と心の中で小さくお願いしたとたん、目の前に琵琶の木が現れたではないか！。&lt;br /&gt;
　そこは、大井川に注ぐ小さな川の畔で、見れば1本またあそこにも1本と、数本の琵琶の木を発見することができた。なるほど、琵琶の木は水辺が好きと見え、たいてい小川の畔に立っている。私は、数本の木の中で一番害のなさそうな1本に目星をつけ、その日はそのまま帰って、翌朝親方と採取に出かけた。&lt;br /&gt;
　川の土手に立っているので、足場が斜めでちょっと危ない。葉が青々と茂っている枝をずっぱりと数本いただき、木にお礼を言ってから家に持ち帰った。&lt;br /&gt;
　早速、葉っぱを手で落とし、枝の皮もむいた。とってきたばかりなのでとても剝きやすい。剝くには、この町に昔からある刃物屋さんで手に入れた特殊な皮むき器を使う。この刃物屋さんには、動物の罠や大きな鎖がまなどおいてあってけっこう楽しめる。牧ノ原台地に暮らす農家の人たちは、普通にこういうヘビーな道具を使っているのであろうか。店の主人も特別なものをおいていますというような顔は一向になく、いつもひょうひょうとしている。&lt;br /&gt;
　さて、写真は、支度が調って今や煮出すばかりになった琵琶さん。煮出して数日おくと、酸化されて赤みが増す。うまくいけば、これでサーモンピンクを染めることができる。琵琶葉染めはガン予防に効果があるとか。&lt;br /&gt;
　17日の染め教室が楽しみである。&lt;a href=&quot;http://kuzufu.cocolog-tnc.com/.shared/image.html?/photos/uncategorized/2009/10/15/dscfb429_2.jpg&quot; onclick=&quot;window.open(this.href, &#39;_blank&#39;, &#39;width=1600,height=1066,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0&#39;); return false&quot;&gt;&lt;img alt=&quot;Dscfb429_2&quot; title=&quot;Dscfb429_2&quot; src=&quot;http://kuzufu.cocolog-tnc.com/blog/images/2009/10/15/dscfb429_2.jpg&quot; width=&quot;300&quot; height=&quot;199&quot; border=&quot;0&quot; style=&quot;float: left; margin: 0px 5px 5px 0px;&quot; /&gt;&lt;/a&gt;&lt;br /&gt;
&lt;/p&gt;</content:encoded>



<dc:creator>大井川葛布　女将の部屋</dc:creator>
<dc:date>2009-10-16T13:25:00+09:00</dc:date>
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<title>経通し(へとおし）</title>
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<description>kさんからグレーのハーフコートのオーダーをいただいた。 昔ソフトテニスで国体にも...</description>
<content:encoded>&lt;p&gt;kさんからグレーのハーフコートのオーダーをいただいた。&lt;br /&gt;
昔ソフトテニスで国体にも出場されたことのあるこの方は、お背も高く手足が長い。&lt;br /&gt;
そこで、袖にあたる布は60cm巾で織ることにした。&lt;br /&gt;
身頃部は、既に40cm巾で機支度してある。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;写真は、経通しという作業をしているところ。&lt;br /&gt;
900本近い経糸をそうこう（へドルともいう）の穴に順番に通していく。&lt;br /&gt;
この作業をするには、かぎ針のような特殊な道具を使う。&lt;br /&gt;
通し終わるまでずっと同じ姿勢で糸を送りながらかぎ針を使うという、とってもしんきな作業である。&lt;br /&gt;
が、私はこのての仕事がめっぽう強い。&lt;br /&gt;
作業に集中しているとだんだん邪念がなくなり、すーっと清らかな気持ちになってくる。そして、なぜか時間さえ止まってしまうのである。&lt;a href=&quot;http://kuzufu.cocolog-tnc.com/.shared/image.html?/photos/uncategorized/2009/10/15/dscn1186.jpg&quot; onclick=&quot;window.open(this.href, &#39;_blank&#39;, &#39;width=1600,height=1200,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0&#39;); return false&quot;&gt;&lt;img alt=&quot;Dscn1186&quot; title=&quot;Dscn1186&quot; src=&quot;http://kuzufu.cocolog-tnc.com/blog/images/2009/10/15/dscn1186.jpg&quot; width=&quot;300&quot; height=&quot;225&quot; border=&quot;0&quot; style=&quot;float: left; margin: 0px 5px 5px 0px;&quot; /&gt;&lt;/a&gt;&lt;br /&gt;
&lt;/p&gt;</content:encoded>



<dc:creator>大井川葛布　女将の部屋</dc:creator>
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<title>幸せ</title>
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<description>朝起きて、四方拝の後作れる歌 　　　気がつけば 　　　光の中に我はおり 　　　四...</description>
<content:encoded>&lt;p&gt;朝起きて、四方拝の後作れる歌&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;　　　気がつけば&lt;br /&gt;
　　　光の中に我はおり&lt;br /&gt;
　　　四方八方&lt;br /&gt;
　　　宝に満つる&lt;br /&gt;
&lt;/p&gt;</content:encoded>



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