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2009年3月18日 (水)

葛布道中着の復元

捨て織り
 
 始めに苧柄を1本緯糸に入れて経糸を安定させる。次に、太めの綿糸を緯糸として織り進み、この糸で織られた布が女巻きに一巻きするまで続ける。これを捨て織りと呼ぶ。こうすることによって経糸の張力が安定し、織り幅も決まりやすくなる。

本織り

 経糸と同じ綿糸の端を1m程残して1cm織り、最初に残した端糸で織り始めを始末し、解けないようにしておく。次に、つぐりを水で濡らし、両手のひらで挟んで形を崩さないようにしながら軽く水気を絞る。つぐりを舟底型の杼に入れて糸目から糸端を出し、緯糸として織る。布巾の織り縮みを防ぐため、緯糸は打ち込まれた糸に対して30°位の角度で入るように糸量を保つ。
 筬打は比較的強く打ち込む。緯糸の目を詰まらせ、布に強度を出すためである。
 10、11月は織りがスムーズに行えたが、同じ設計で1、2月の冬に機にかけたものは製織中に経糸がよく切れて、誠に織り辛かった。空気が乾燥しているためである。静岡の11月はまだ夏の終わりといっても良いくらいで、湿度も60%程度はあるが、さすがに冬になると湿度30%を切ってしまう。すると、途端に経糸は言うことを聞かなくなってしまうのだ。「製葛録」の挿絵を見ると、母屋とは別棟の納屋のような部屋で女性が葛を織っているところが描かれている。この部屋はおそらく土間で、足下からの湿気を十分に取り込める工夫があったに相違ない。

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